ラリグランス通信(つうしん) 147号

* * 2018/09/02 * *

 

                                                             photo by Moti

     写真は8月にカトマンズをを襲った洪水の被害写真です。

    日本を襲った西日本大豪雨洪水の写真とそっくり。。

   地球を襲う大災害。 

いったいどこまで世界の気候変動の予想を考えれば良いのでしょうか。

残暑もひどくて秋の訪れが待ち遠しいですね。       






目  次 ( content )

 1
ネパールでのラリグランス活動

 2

日本でのラリグランス活動
 
 3 ネパールの片隅で
4 
 あ と が き





  


        1 ネパールでの活動        

  カトマンズでの活動
      
水害跡のボランティア
  
  

       この度日本を襲った西日本大洪水の災害、亡くなった方々や家を失った方々に心よりお見舞いの言葉を申し上げます。
ネパールでも同時期大洪水などの自然災害に襲われましたが日本に比べるとダメージは少なかったです。 モティ記


モティさんの家族は氾濫したバグマティ河の清掃ボランティアに繰り出しました。


   
        
(写真は率先して清掃する息子のアキオくんとモティさん夫妻。ゴミをトラックに運ぶ風景。)

最近はネパールでも外国や政府に頼らず、自分たちの力での互助活動が見られるようになりました。

20年前には考えられないことでした。「バグマティ河の汚染、なんとかなりませんか?」ときいても皆さんダメダメと諦め顔でした。

5~6年前、モティさんが地域の組長さんになられたころから、地域のことは他国の援助や国に頼らず、自分たちの力で改善しようと、地域に互助活動の輪が広がってきたようでした。

町内の清掃から始まり、地域の整備(道路や橋)、自国ネパール被災地への支援、献血運動と活動され、彼は地域の方々からも信頼と協力を得られるようになってきました。

モティさんの足元から見直そうという地域活動は、ラリグランスクラブから学んだことが大きいとおっしゃってくださるのが嬉しいです。

      
 
 
ラリグランスクラブの学生の様子
          
報告 モティギミレ
 
     
ラリグランスクラブでサポートしている生徒たちは立派に学業を続けています。
視覚障がいの生徒たちの成績も良好です。ジワンとアニタは視覚障がい児のための年度末終了試験を受けるための試験会場が遠方のため大変でした。試験開始時間は午前7時でバスはなく、私が二人を車で送り届けてギリギリ間に合いました。

    SEEで最高得点を得たアスミタはスナ、マニシャ、アニタと同じMangal Higher Secondary Schoolに進学出来ることになりました。



 
Chandragiriへの 日帰り旅行
     
 
視覚障害を持つLSGの生徒たちは以前からChandragiriに行ってみたいと言っていました。

 そこには丘にまで続くCable car(日本で言うロープウェイ)があります。

 カトマンズの西、LSGから15Kmあり 丘の頂上は標高2551mでBhaleshwor Mahadevという立派な寺院があります。

 前に私達が行ったときはケーブルもお寺も完成1週間前でとても残念だったことを覚えています。

 眼が見えないのにケーブル?どうして?と思いましたが、みんな勉強も好成績で頑張っているのでご褒美として希望を叶えることにしました。

                     

チャンドラヒルズ


チャンドラヒルズの頂上(2547m)からはカトマンズを見渡せ、ヒマラヤ山系まで見ることが出来ます。

その眺望に加えて建立されたバラシュワール寺院はシバ神を祀っています。

木製のグリッド窓備え壁や柱には無数の神々が彫られています。インドからネパールに来たナラヤンシャア王がカトマンズ渓谷を見渡し王国として征服することを決意し極度の瞑想を通じてネパール国を統一したと言われています。

チャンドラヒルズでは美しい自然と寺院、歴史を魅力的にするために、カフェにレストラン、子供が遊べる数々の遊戯器具、また会議ホールも備え、Bhaleshwor Mahadevの祝福を得、家族や友人との日帰り旅行を楽しめる場所になっています。

        






             


     
 
  
   アスミタは眼の治療中で参加できませんでしたが、スナ、マニシャ、アニタ、ジワンとモティ家ファミリー5名寮母のブスパ、娘のクリパも一緒に、総勢11名です。眼が不自由な子どもたちにとってはじめての旅行でしたが、モティさん家族にとってもその子どもたちと一緒の旅行もはじめての経験でした。

   写真から皆の楽しそうな声がビンビン伝わってきます。

      

    


  
 
視覚に障がいがある子どもたちにとって、小高いところに浮かぶロープウェイはどんな気持ちなのでしょう。

  
モティさんが皆にインタビューしました。

Moti:
スナさん、 Chandragiri Hillsに来てどう思いましたか?

スナ: まず初めにこのような機会を作りこのような旅行を可能にしてくださったことにラリグランスクラブに感謝したいと思います。私がここに来たのは初めてです。私はハッピーでとても楽しみました。ここには美しい景色があふれています。この丘からはネパールの最初の王様(Prithvi Narayan Shah)がGorkhaから初めて訪れカトマンズを見渡して感動したことが書かれています。ここは美しい景色だけではなくネパールの重要な歴史的価値のあるところです。ケーブルカーに乗ることが出来たことも大変楽しかったです。

Moti:ジワン君 Chandragiriの経験はいかがでしたか?

ジワン:これまでここには来たことがありませんでした。でもそれより最初にこの機会をくださったラリグランスクラブに感謝します。それに案内してくださったMotiさんファミリーには私は家族と一緒に来ている気持ちになりました。
ここでは美しい景色だけではなく、宗教的にも文化的にも価値のあるところに学ぶことが出来ました。またここには沢山の遊戯器具があり、滑り台やブランコなど今まで訪れた中でも一番楽しめた場所でした。

Moti
 最後にみんなに聞きたいのですが、眼の不自由な人がこのような場所に来ても周りは見えないのにどんな気持ちで楽しむことが出来るのですか?

ジワンと他のメンバー:眼が見える人々は眼が見えない人々について、自分たちのように旅行を楽しむことは出来ないと思っています。でもそれは間違っています。たとえばFlower garden(花の公園)に行ったとします。その時小道に牛の糞が落ちていたとします。眼の見える人はそれを見て「汚いなくていやだなあ」と感じます。でも私達はそのような汚いものは見えないし美しい花のことだけをイメージをすることが出来、眼が見える人たちよりも本当のFlower Gardenの 素晴らしさに浸ることが出来て喜び楽しむことが出来るのです。

Moti:このようにして今日はChanddragiri hillを 眼の見えるものと見えないものが、一緒に素晴らしさを共有し感動しながらの旅を楽しみ、このイベントは大成功でした。

五十嵐:
ずっと前にスナ達に眼が見えない世界ってどんな世界でしょうか?と尋ねたときに、「多くの眼の見える方が想像されている世界とは違います。私達は眼の見える方々よりずっと自由な素晴らしい世界で暮らしています。」と話してくれたことがあります。この旅行でも私達が想像する以上の喜びを感じてくれたようなので大変うれしく思いました。
まだまだ視覚障がいの子どもたちから学ぶことがいっぱいあるなあとも思わされたイベントでした。
Motiさん、本当にありがとうございました


     

          


  

            2 日本での活動

 蓼科高原ラリグランスチャリティ バザー

    


   これまで開催したバザーのなかでご来訪のお客様一番少なかった(涙)。

   7月に開催したのが良くなかったみたいです。

         

  会場は屋内だったのでこれまで開催したバザーでは最高のレイアウトでしたよ。

  人数は少なかったけれど、親しい方ばかりで活動を褒めてくださり、ゆっくりネパールティをいただきながらのお話も弾み、色々と買ってくださいました。

  めでたし めでたし !

   感謝感謝! 最高に楽しかったです。

   ありがとうございました!!

      

  
ネパール商品のネット販売を始めました。

   ともしび助成金が打ち切られ、活動費の捻出に頑張らないと悩んでいたところ、ブハリ(筆者の義娘)がネットに専門の店を立ち上げてくれました。

   これまでラリグランスクラブ支援者の方々からバザーに行けないとの声が上がっていたので、お買い上げがなくても商品を見ていただくだけでも楽しいので、覗いてください。

https://nepane.thebase.in/  
             

    商品をクリックすると詳しく出ています。売上はラリグランスクラブに寄付しますと書いています。


   
ラリグランスクラブへの寄付金

             
★ 小川春恵 様

            
 奥島俊介 様

            
 五十嵐恒夫 様
       
            
 地主恭子 様
            
            
 三木靖子 様

           
 ★ 匿名希望者 様  2名

  
いつも変わらぬ暖かいご支援に感謝いたします。

     2018年度の寄付金は2019年度の活動に使います。

       

     

            





3 ネパールでの片隅で

ネパールの片隅で     

ネパールには今年で19回訪問しました。

行くたびに新たな発見と感動、考えさせられることに出会います。

「そんなことも是非HPにも載せてくださいよ」という要望がありますのでそのコラムを始めることにしました。

広いネパールの片隅であくまでも私個人が感じた出来事です。



*第1回 は ジュワイって何?

<左からモティさん・私・モティさんの義理の息子プロミットさん・愛娘アヌちゃん・久堀洋子さん・サンタさん>

 2018年4月28日にモティさんの愛娘アヌちゃんが結婚されました。

 お婿さんはとても感じの良い青年。高学歴・お家柄も良しとモティ家にとって申し分ないということで、我々はご良縁と心より祝福しました。
 
 彼の名前はプロミットさんと言います。

 名前を覚えるのが苦手な私も「プロミス(約束)と覚えよう」と頭にインプットし、「プロミットさんプロミットさんアヌちゃんと結婚することになった経緯は?」などすぐに馴れ馴れしく質問したりして仲良くなりました。

 モティさんは私達に彼のことを話すとき「プロミットが、、、」と言わないで「義理の息子が、、、」と長い日本語への翻訳で話すので、「義理の息子は分かっています。どうしてプロミットと言わないのですか?」と尋ねますと、「ネパールでは義理の息子・義理の娘には名前を言わないきまりがあります。義理の息子のことをネパール語でジュワイと言います。」と言われました。義理の娘はネパール語でブハリ

 それでプロミットに話しかけるときにも「プロミット」と話しかけないで「ジュワイ」と呼びかけるので愛称かと思っていましたが
違いました。

 ネパールでは娘婿や娘嫁を親は名前を呼ばず「義理の娘よ!」「とか「義理の息子よ!」とか言うのですって!

  ええ~っ!驚いた!


 アヌちゃんの弟アキオ君が義兄を呼ぶのもしきたりでは「義理のお兄さんよ!」と言うのだそうだけれど、恋愛結婚でもあり「ダイ(親愛なる)プロミット」と話しかけることも多いとか、、。

 
 知らなかった~!






4 あ と が き

通信147号の更新がすこし遅れました。  

相変わらず新たな台風があらわれ暑さも続いていますが日にちはどんどん過ぎて9月になりました。

本格的なバザーの季節。

皆さんのご協力で商品が少なくなって嬉しいけれどちょっと心細い幕開けです。




*ラリグランスクラブは寄付金(きふきん)とバザー(など)売上金(うりあげきん)のみで活動(かつどう)しています。

   *LSG(視覚障害児寮)の運営のため、寮の維持(借家代、寮母さん給料、光熱費、寮生の食費)に年間60万円ほど経費が増えています。

   *2015年6月より、震災被災児童の教育支援も始めましたので、さらに資金が必要です。

   *運営費は年間約150万円です。

   *日本での事務経費はこれまで公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金で賄ってきました。

    本年度から助成が打ち切られました。そのため皆様方からの寄付金とバザー売上げ金の一部を事務経費に回さねばならないかもしれません。

   *スタッフ一同バザー活動に頑張りますが皆様方(みなさまがた)(あたた)かいご寄付金(きふきん)をこれからもおいしたいです。


ゆうちょ銀行 総合口座への振込み

ATMによるゆうちょ銀行口座間の振込み手数料は無料です。
窓口で郵貯口座からの振り込みは手数料140円が必要です。
領収書の発行は出来ません。

 記号14360 番号68422691 

 名義 : ラリグランスクラブ 
  
  口座の種類 :普通口座

ゆうちょ銀行 振込用紙を使っての振り込み

メッセージを書くことが出来ます。
住所氏名をお書きください。領収書を発送いたします。

申し訳ございませんが振込み手数料が必要です。

(窓口での振り込み手数料:3万円未満120円・3万円以上330円)
(ATMからの振込み手数料:3万円未満80円・3万円以上290円 
  振り替え口座番号 00960-7-244821

  名義 :ラリグランスクラブ

ホームページ作成   ラリグランスクラブ代表 五十嵐園子

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