ラリグランス通信 158号
* * 2020/01/22 * *

              働くお母さん        2012年春   photo by Sonoko

       


2020年の幕開けです。

おめでとうございます。

世界情勢は不安定ですが日本にとってはオリンピック年。

平和な年になりますように!




目  次 ( content )

1 
カトマンズからの便り

モティ・ギミレ 

 2
日本でのラリグランス活動


 あ と が き





  


                 
1 カトマンズからの便り
  
   
Similar to past years,we hope for love and support this year as well.

Right now,it is winter in NEPAL.Due to continues rainfall,it is getting colder.Since all the students of Laligurans Sewa Griha  students have winter vacations right now.They have gone to visit their parents.

Since it is very cold in Kathmandu,every one has gone out of valley.

The classes will resume after 2 weeks. All students are dedicating towards their studies.

KSC Brail Group from Kobe had come to Kathmandu some time ago.They took various information from blind students regarding Braill. Mrs Yoko Kubori had come along with KSC Braill group.You will get more information on this from Mrs Yoko Kubori.

Mrs Sonoko Igarashi ,Director of Laligurans Club,is not feeling well at the moment therefore,we pray for all good health and speedy recovery.

ネパールは冬。今乾季のはずなのに毎日冷たい雨が振り、日増しに寒さがつのってきています。

ラリグランスの生徒たちは冬休みで帰省しているところです。

2週間後に戻り勉強に励みます。

去年はKSCのメンバー案内することが出来てよかったです。LSG(ラリグランス視覚障害児寮)の子どもたちも、皆様に感謝し、KSCの方々も感慨深いものがお有りだったことでしょう。

希望と愛に包まれ2020年もラリグランスクラブのサポート活動を続けましょう。

               


      2 日本でのラリグランス活動
  来年度のラリグランスクラブバザーのために商品の仕入れ


KSCのグループをネパールに案内したラリグランスクラブ副代表の久堀洋子さんが来年度バザーのために、今年完売だったカシミヤショールとウールスリッパ等を仕入れてきました。

五十嵐陽子さんがNEPANEに商品アップしてくださいました。
綺麗にレイアウトされていますのでぜひブログを覗いてください。

ご購入していただけると嬉しいです。

 https://nepane.thebase.in/



 KSC(神戸シルバーカレッジ)英語点字訳グループを案内  

                           久堀洋子  記

通信156号で充実した旅の報告をお知らせしましたが、愉しかった旅の様子も知りたいという要望もありましたのでラリグランスクラブからの案内人を引き受けてくださった久堀洋子さんに日誌の公開をお願いしました。 (五十嵐)

 

11月20日

 関空では早朝の出発でKSCの皆様とは初対面でもあり緊張しましたが、まずは皆さん時間通りに空港に集合でき、旅がスタートしました。 

*ネパールトリプバン空港でのビザの取得 

 今年からネパールでのビザ取得手続きが変わり、機械の不具合や、色々情報を打ち込まなくてはならず大変でしたが、KSCグループ代表の小嶋さんが助けてくださりやっとゲット。
 その書類を持って、ビザ代金を払いに行こうとすると、もう手続きを済ませたメンバーが「ビザ代金は日本円で3500円ですよ!」
 今まで14回ネパールに来ましたが、ビザ代金は必ずドルで支払ってきたのに、、。
 「日本円の方がレートがよかったんや!スタッフがバッチり儲けるんや!さすがネパール!」とメンバーが感心したように口々に言ってました。
 宿泊所フジホテルへ

 

★11月21日

 *こんな時間に交通渋滞!

 午前中バクタプル見学。

午後はバルタリのリゾートホテルをめざして、マイクロバスがカトマンズの中心部に繰り出すと、渋滞!昨夜、空港からホテルに行ったときはスムーズに。殆ど夜中でしたから。その違いにメンバーたちはビックリ!

「信号があらへん!横断歩道もあらへん!」

「ネパールはオートバイじゃないとやっていけへん!」

「そんな隙間に突っ込んでいくの、あり!

「オートバイに家族3人で乗ってるん?ヘルメットしてへん!」

「今何時や?10時でこんな混雑?仕事に間に合うんかいな

「私はネパールでは、とても運転できへんわ」

渋滞には慣れっこの運転手さんとモティさんは暢気におしゃべり!

 

*首を横にするアクションは?-

 ネワール文化の首都バクタプルを見学した時は、メンバーは建物のまえで集合写真を撮影するのに大忙し。塔の階段に上って撮影するスポットは大人気で、外国人、ネパールの小学生の遠足など、撮影に時間がかかり、だいぶ待たされた。

モティさんが撮影係で、沢山のカメラやスマホやタブレットを預かって、次々シャッターを押し、持ち主にカメラなどを返し、とプロのガイドさん顔負けの活躍!「モティさんも入ってくださいよ」という要望に、運転手さん登場。ちょっとこわごわとシャッターを押してくれました。

メンバーが「OK?」と聞くと、運転手さん首を横にフリフリ。「えーダメなの?」

私が「首を横にするのは、イエス、OKのことですよ!」というとメンバーは一瞬狐につままれた表情に。私も今でもこのアクション、なれないなあ!

 

*初めてのネパール料理

ダルバール広場、旧王宮、トマディ広場など見学し、レストランに。

メンバーにとって初めてのネパール料理なので、日本人にも受け入れられそうな、モモとチョウメンをモティさんが注文。モモは、ギョーザを丸くしたようなもの、チョウメンは焼きそば。男性軍は「喉乾いた、ビール飲みたい!」さあ、どんなものが出てくるのか、メンバーたちは楽しみに待つが、なかなか出てこない。

ビールもすぐ出てこないので、モティさんにビールを先に出してくれように頼みやっとビールで乾杯!

ところが、ビールがなくなりかけてるのに、モモとチョウメンがなかなか出てこない!

「そばの粉買いに行って、今打ってるんとちゃうかな?」

「11人分で、てんてこ舞いか?」

出てきたのは優に30分は経ってから。ビールの追加をして、食べ始めると、みんな「美味しい!美味しい」と舌つづみ。

日本のように、注文したら、お水とお絞り、さっと注文の品が出てくるのとは大違い!

*ごちゃごちゃの電線、

レストランの外に出たら、メンバーの一人が、「ひえーあの電線!」と指さしている。

電信柱から、左右に沢山の電線がもつれ合って!その先の電柱も、道路を隔てた向かいの電柱も同じ状態!みんな暫しびっくりして見つめている。「よう感電せんこっちゃ!」

私も最初はこの電線に驚いたが、今は慣れっこに。メンバーの一人が「日本は100ボルトだけど、ネパールはもっとあるんとちゃうか?」











*ネパールで桜が満開?


バルタリリゾートホテルまでは、私たちの乗ったマイクロバスでは道路事情が悪く、

ホテルの小さなバンに乗り換える必要があり、ホテルのバン2台連ねて向かう。舗装していない細い道をどんどん上っていく。歩いては、相当時間がかかりそう

バルタリリゾートホテルは、最近できたホテルで、ヒマラヤが見える、とうたっている。

モティさんが私たちのためにと、さがしてくれた。

残念ながら、ヒマラヤは雲に隠れて見えないけど、一方に山、下は、きれいな棚田が広がっている。なんと1本の桜の花が満開!メンバーが感激して「Is that cherry blossom ?」と、スタッフに聞くと、「No!」と否定された。花は小さいけれど、このピンクの花は寒桜と思うけど?

 夕方冷え込んでくると、庭では焚火が炊かれ、メンバーと囲んで暖まりながら、お喋り。

夕食後、「レッサム フィリリ」の曲が流れ、メンバーたちはスタッフに教わりながら楽しそうに踊っていた。

11月22日

*知らない人にもあいさつは「ナマステ」

  朝食後に、ホテルの近くをハイキング。  
  

  平らな道あり、急な坂道ありと起伏にとんだ、でも緑多い道を歩く。小さな村もあり

ネパールの生活がかいま見られた。共同の水場で婦人たちが洗濯していたり、登校する子どもたちがゴム草履で、すごいスピードで坂を駆け下りて行ったり、男性たちが土手に座ってタバコを吸っていたり。私が両手を合わせて「ナマステ」とあいさつすると「ナマステ」とすぐに返ってくるのを見て、メンバーたちも「ナマステ」を連発。

 午後、Fujiホテルに戻る









★ 11月23日

 LSG(視覚障害児寮)

今日はいよいよ、今回の主目的LSG訪問の日。

LSGの子どもたち、スナ、マニシャ、アスミタ、アニタの4人のほか、ラリグランスサポート終えて現在普通学校で教師をしているシャルミナさんを始め、ユーチューブの会社でインタビュアーをしているジワン、歌手志望でオーディションを受けているマドウさんの3人が待っていてくれた。

それから寮母のプスパさんとその娘のクリパさんも。それから、モティさんの奥さんのサンタさん。総勢10人。メンバーの一人がサンタさんに「Are you Moti’s daughter?

ときくと彼女が即座に「No, I ‘m his wife.」と答えたので、みんなで「きれい、若い!」

子どもたちとテーブルを挟んでメンバーたちは座って、初めての対面!

早速自己紹介してもらう。英会話の堪能な横井さんが司会を買って出て下さる。スナとマニシャは堂々と、アスミタさんはやっぱり恥ずかしそうにうつむき加減で。アニタとジワンが姉弟と分かるとみんなびっくり!いつも演説口調のジワンは、ちょっとおとなしい。続いてKSCのメンバーの紹介。

 次に点字本の贈呈。皆さんで手分けして10冊持参してくださった。スナがその中の1冊の題名を触って、にっこり!それは「アナと雪の女王」(英語の原題は「Frozen」)

 みんなを代表して、スナに、それを読んでもらう。

 聞きながら女性メンバーたちは胸にこみあげるものがあり、涙!3人の男性軍のメンバーは?と見ると感動で鼻をすすり上げている!なんてピュアな人たち!自分たちがコツコツと点字に訳し、何回もチェックした本がネパールで!きっと今までのことを沢山思い出されたのだろう。











次に、メンバーが持ってきた日本のお菓子をテーブルに。そんなにたくさん出さなくても?と思うぐらいテーブル一杯に色々な種類のお菓子をセッテイング。でも、あっと言う間にテーブルの上のお菓子は何もない!あとで聞くと、すごい早さで食べ、あとは食べずに膝の上に確保?していたとか

 





それから、メンバーたちの質問に、子どもたちが答えるコーナー。

スナからの質問で心に残ったのは、「学校で、パソコンに点字を打ちこみ、プリントするときに、大きな音がして大変ですが、日本ではどうですか?」「日本ではそんなに大きな音はでないなあ、、」

子どもたちはみんなスマホを持っているので、みんなビックリ!どうやって操作するのか実際にやってもらったり興味しんしん。

 一段落したところで、マドウさんに1曲歌ってもらう。高くきれいな声で、哀愁が漂う。

最近レベルアップしたのでは、と思わされた。

 モティさんが急に、「マドウさんが今夜、アンナプルナホテルで出演する、と言ってますが、皆さん行きますか?」えー、びっくり!こんな流れってあるのかな? 「行きたーい!」

満場一致で行くことに。

 *Independが好きです

 
シャルミナさんが「アサン市場に洋服を注文していて取りに行きたいから、マイクロバスに乗せてください」というので一緒に乗っている間に、少し話をした。

 「誰かと一緒に行くのですか?」

 「いいえ、私はいつも一人で行きます。Independent が好きなので」

 シャルミナさんはバスを降り、白杖を動かしながらさっさと歩いて人ごみに紛れて見えなくなった。

 シャルミナさんの「Independentのきっぱりした口調に一同感銘を受けました。





*マドウさんの出演――

  モティさんが「着きましたよ」と止まったのはアンナプルナホテルの入り口。フジホテルとはえらい違いの、天井の高い、広いロビーが光り輝いている!従業員スタッフの制服もきりっと!我々少々場違いなところに来たような?いくつ星ホテルだろう?

パフォーマンスのできる小さな舞台のあるレストランは大きなプールの隣。厚いじゅたんが敷き詰められ、窓際に大きなテーブル、私たちはそこに座る。小さなテーブルが点在。座っているお客もしゃれた服装。低い舞台の上には4人のパーフォーマーが楽器を前に座っている。。マドウさんだけが視覚障害者のようだ。ネパールの歌が歌われ、いよいよマドウさんが。きれいな高い声で、朗々と、難しい節回しで歌い上げる。意味は分からないけど、心に響くものが。


もう10年以上前、私達が近所を散歩をしていたとき、両親の営む小さな店に視覚障害の小学生だったマドウさんにモティさんが気付き話しかけた。聞いてみると授業料が払えなくて学校にいけないとのこと。すぐにサポートをすることを決めた。色々話した後、「将来何になりたいの?」と聞くと、「Singer !」と即答。すぐに歌ってくれたことを思い出す。学校を訪問し音楽指導の先生もみつけた。それからコツコツと、、。ちゃんと夢を叶えつつあることを目の当たりにして感動を覚えた。

     

 *1000ルピー、徴収です!

 私たちが日本人と分かると、パーフォーマーの人たちが日本の歌を歌ってくれた。

そろそろ帰る時間になり、モティさんが請求書を見て思案顔?小さな声で、「皆さん、1000ルピーずつ集めます!」ここではワイン2本とおつまみを食べただけだけど?なんとワイン1本が1万ルピーするらしい?2本飲んだので2万ルピー!さすがアンナプルナホテル!夕食をここで食べていたら大変だった!

 フジホテルに戻ったのは夜9時近くになっていた。

ホテルでモティさんからの提案。

「最終日の25日は、一日Shopping Day でしたが、ヒマラヤを見に、ナガルコットにいきませんか?夕食は我が家に来てもらって、そこから空港に行くのはどうですか?」

全員一致で、大賛成!モティさんのおもてなし精神にみんな感激! 

 ★ 最終日11月25日

* 一瞬、エベレストが!

朝、ホテルをチェックアウトして、スーツケースをマイクロバスの上に積み込み出発。

カトマンズには、ヒマラヤの眺めの良い場所がいくつかあるが、中でも人気のあるビューポイントが、ナガルコット。「高度2100mから、エベレスト、ドリュジェラクパ、アンナプルナ山脈を見渡せることができる」そうだ。

 とあるホテルに入り、展望のできるテラスへ。エベレストはどこだ?と目を凝らすが、雲がかかって見えない⁉ほかの客がすでに何組か。どうもこのホテルに泊まって早朝にすでにエベレストを見たらしい。しばらく見ていたが、雲はなかなか晴れない。

 コーヒーを注文し、やっぱり今回はヒマラヤには縁がなかったのかな、もう一度来なさいということか、と話し合っていた時、うっすらと、エベレストが!やったー!写真を撮ったり、目を凝らしてみたり、一瞬だけど、見られたことに、皆満足。

 途中でランチ。戸外でネパールの料理ダルバートを食べる。皆さんすっかりネパール料理も気にいったようだ。

 *モティ宅でのおもてなし

  

 3時頃モティさんの家に。ネパールの家庭を見られることになり皆さん感動。私たちがいつも泊まる部屋やキッチン、屋上などを私が案内する。モティさんの娘のアヌちゃんご夫婦もお手伝いに来てくれていた。やがて、夕食。テーブル一杯に並んだごちそうに舌つづみ。LSGの庭でなっていたはやとうりも料理してくださっていた。

最後に、旅の安全を願うセレモニー(ティカを額に、カタを首にかけてもらう)を一人ひとりにしていただく。




*みんな大満足で帰国の途につきました。


       

         
 ご寄付御礼
  

    松田徳子 様

  ★ 太田治子 様


  
 匿名希望者様 2名 
  


                                

                  3 あ と が き

ネパールの学校は今冬休みで記事が少なくなりました。  

ラリグランクラブでお世話になっているKSCの英語点字訳グループの皆さまを、ネパールに案内することが出来てよかったです。

  今後のラリグランスクラブ発展に繋がれば嬉しいです。

皆様、良い新年をお迎えください。


            

*ラリグランスクラブは寄付金(きふきん)とバザー(など)売上金(うりあげきん)のみで活動(かつどう)しています。

   *特にLSG(視覚障害児寮)の運営のためには、寮の維持(借家代、寮母さん給料、光熱費、寮生の食費)と教育費に年間110万円ほど経費がかかります。

   *2015年6月より、震災被災児童の教育支援も始めましたので、さらに資金が必要です。

   *運営費は年間約140万円です。

   *日本での事務経費はこれまで公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金で賄ってきました。

    2018年度から助成が打ち切られました。そのため2019年度よりバザー売上げ金の一部を日本での事務必要経費に回させていただきます。

   *スタッフ一同バザー活動にはさらになる努力をいたします。

   *皆様方
かいご支援をこれからもどうぞよろしくおいいたします。


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ATMによるゆうちょ銀行口座間の振込み手数料は無料です。
窓口で郵貯口座からの振り込みは手数料140円が必要です。
領収書の発行は出来ません。

 記号14360 番号68422691 

 名義 : ラリグランスクラブ 
  
  口座の種類 :普通口座

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住所氏名をお書きください。領収書を発送いたします。

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(ATMからの振込み手数料:3万円未満80円・3万円以上290円 
    振り替え口座番号 

    00960-7-244821

  名義 :ラリグランスクラブ

ホームページ作成   ラリグランスクラブ代表 五十嵐園子

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