スマナのネパール・フィールドワーク

ラリグランスクラブのホームページには何度もご登場の留学生スマナ・シュレスタさんは広島大学の大学院生です。この夏修士論文のためにネパールでフィールドワークを体験してこられました。日本に戻ってホヤホヤのご報告をみんなにも見ていただきましょう。

Dear 五十嵐様、                     2005.9.1.

お久しぶりです。ネパールにいたときメールを下さって本当にありがとうございました。とてもうれしかったですよ。

一昨日山田英美先生のグループと日本に帰ってきました。日本はもう涼しくなっていてよかったです。ネパールももう涼しくなっていますが国の治安があまり変わらないので早く平和なネパールになるように祈っています。

今度ネパールでは80日間も滞在しましたよ。長いでしょう?最初は長いなと感じていましたが過ごすうちに80日間があっと言う間に過ぎてしまいました。でもこんなに長く滞在したのがはじめてだったのでいろいろなことを考えさせられ今度のネパール訪問はとてもよかったと思います。ネパールで経験したこと、考えさせられたことをshareしますね。

1.最初の一ヶ月間はフィールド調査をしました。学校を訪ねたり、校長先生や他の先生方をインタビューしたりしました。調査地域はバンディプールだったのでバンディプールにある25学校のなかで15学校の先生方とインタビューをしました。ある村では一つの学校に一人しか先生がいなかったことにびっくりしました。いくつかの学校も訪問したのでそれを見て将来何かをやりたいなと心強く感じさせられました。

2.アンケートの次の対象は家の方々とのインタビューでした。だいたい80戸の親とインタビューしましたがそれがかなりの時間がかかる仕事でした。でもかれらと話しながらいろいろ教えてもらえることから農村社会がどう動いているのかちょっとでも分かるようになりました。いろいろな情報がありますので分析した後それを送りますので楽しみにしてくださいね。

3.三番目の対象は学校に行っている女の子達と学校に行ってない女の子たちとのインタビューでした。子供たちの勉強に対する意識はいろいろでした。これらのインタビューのことを分析してそれを修士論文に取り上げるのが今からの仕事です。後数ヶ月で終わらないといけないので頑張っています。出来上がったら新しい発見があることを祈っています。

4・今度は一次資料だけではなく二次資料も集めに教務所とか国立図書館にも通いました。あまり資料が見つからなかったことがショックでしたが会った方々は様々でした。おかげで教務所ではいろいろな人生経験を話していただく事ができました。新しい人々と会うというのが社会を広げることですね。改めて実感しました。

5.ほかもいろいろな話がありますが、こんど一番感じたことは日本を恋しく感じた事でした。それは日本で長く滞在しているからかもしれませんが平和な日本社会に慣れてしまっている私にとってネパールでの生活がとても不安に感じたこともありました。ネパールに戻れば慣れるまでに数年間はかかるなと度々感じました。またネパールでは仕事の競争も激しくなっていて戻っても仕事がみつかるかどうかも心配になりました。ですから、出来れば数年間日本で仕事をしてその後博士号を取った後帰るのが一番いいのかなと思いました。それまでには国の治安もよくなってくると思いませんか?どうかこれからも色々お世話になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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