ラリグランス通信 42号

**2008.5.13.発行**



  共同で畑を耕す婦人達 ダリコット村   2008.3.  撮影 Sonoko



42号目次

42号 目次 No.42 Index
奨学生のその後
*新学期の始まり
The Present scholarship students
*Annual report
2 新しい2人の奨学生 The new scholarship students
3 W.E..P. (婦人達の識字学級) W.E.P.(Woman Education Project )
4 地域での音楽会 The concert of Madhu & Chirimaya
5  あ と が き   postscript


 1 奨学生のその後

報告 : モティ・ギミレ

スカラシップの子ども達の最終審査の結果はそれぞれ申し分のない優れたものでした。
それぞれの進学認定書の受理・教科書の購入・制服の用意など忙しく働きました。
全員が次の学年に元気に進学できました。

名前   成績達成度   順位    進学学年   コメント
 アシャ・タパ  71.67%  6番  5学年 通信39号にあるように体調を崩したけれど成績をキープ出来ました。
 シリスティ・ダハル
 56・25%  17番  3学年 学校生活が少し楽しくないようで成績が伸びません。勉強をして成績があがれば学校生活も楽しくなるから頑張るようにと話しました。転校させるのは持病の心臓病のことがあり現学校で楽しく学べるように様子を見ます。
 ビシャル・タマン  77.9%  7番  2学年 母親の仕事の都合で学校が変わりました。新しい学校でも今の調子で頑張ってほしいです。
 アヌプ・タパ  82.75%  14番  1学年 姉のアシャが良く面倒を見てくれるのでそれに応えて素直に育ってほしい。
 ルパック・アリル  59.4%    8学年 目が殆ど見えないのによく頑張っている。現学校では点字の授業がないのでこれからそのことを考えたい。
 マドウ・ビシャマ  50.0%    7学年 音楽の勉強は有効に進んでいます。他の授業のことも今年度では考えていきます。

(注:コメントは五十嵐)

2007年度では7名の奨学生を支えてきました。その中のクリシュナ・マヤさんはC.M.A(Community Medical Assistance)コースをクラブからのサポートのおかげで終了することが出来ました。現在彼女はさらに資格をとるために岩村病院でボランティアとして研修をしながら働き始めました。



2 新しい2名の奨学生

報告: モティ・ギミレ

2008年度にあたり、新しく決まった2名の奨学生を紹介します。(2名とも学校の校長先生から相談を受けました。)

1. Labin Karmacharya (ラビン・カーマチャリャ) 10歳  2年生 男児

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写真:1はラビンと父親 2はラビンと母親 3は台所

   彼の父親(44歳)は今から12年前近所の人たちとマチェンドラナート祭にトラクターを運転して見に行く途中電柱に突撃する事故を起こしました。
  その事故で彼は腰と脛を骨折し色々治療をしましたが歩くことが出来なくなり大きな仕事も出来なくなりました。その上治療のための大きなローンを抱えています。
  43歳の母親が家族のために働いていますが充分ではありません。
  そのような事情で学費を滞納し学校に行けなくなっていたのでLaligurans Clubから支援を受けることになり大変感謝し喜びました。
  ラビンはアシャと同じ学校で学べるようになりました。
  

2. Anita Bishwakarma (アニタ・ビシュワカーマ)  12歳   女児

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写真: (1)はアニタの家の前で母親と   (2)はアニタ  (3)は14世帯が共同で使っているトイレ 

 彼女はバグマテ河河畔のホームレスの人々がいる所に住んでいます。不可触民ダリットです。
 自宅近くの学校の校長先生から学費が払えず学校に来なくなった生徒(アニタの兄)のことを聞いたので、家を探し訪ねて彼女のことが分かりました。

 彼女の母親は9年前に村から出てきて住みつきました。父親は5年前からずっと黄疸(ディリさんと同じ病気)を患い治療のためのローン返済を抱えています。ほかの病気も持ち働くことが出来ません。母親は力仕事で家庭を支えています。

母親は、学費が払えず子ども達を学校に行かせられないのでとても悲しいと涙を流していました。

彼らの家は掘っ立て小屋で、藁で囲まれたトイレは14世帯で使っていると聞いて、大変ショックを受けました。


私たちが2名の生徒のサポートをすることを知って、両校の校長先生は大変喜びました。


   3 W.E.P(Woman Education Project)

報告 : モティ・ギミレ

W.E.Pの活動はあのあと滞りなく行われています。
みんな熱心に興味をもって学習しています。
一人の新入生が決まりました。名前はLaxmi Giri(ラクシミ・ギリ)さんといいます。


4 地域での音楽会

報告 : モティ・ギミレ

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写真 : 1.歌をうたうマドゥさん達とハルモニュームを弾くチリモヤ先生  2.歌声を聴いて感銘を受ける人々


5月3日に地域で楽しいイベントを計画しました。
マドゥさんと先生のチリモヤさんに、歌の披露をする機会を作りました。
3つの歌を歌いました。歌はみんなの心を打ち、参加した住民のみんなが、大変感銘を受けました。
ナムラ・マチンドラ校(マドウの学校)の校長先生も聴きに来られました。

 通信38号以降のサポーターの皆様

*寄付金協力
 [ コープ神戸ともしびボランティア振興財団 様  
            鈴木三枝子様 畑野将顕様 木原千恵子様 匿名希望者様1名 ]

*販売購入協力  [久堀洋子様 稲富千佳子様  ]

     

5 あ と が き

新しいスカラシップの生徒2名と、W.E.Pの1人の新入生を紹介出来ました。

マドゥさんたちの音楽会がひらかれたニュースも大変嬉しいことです。

モティさんが地域の役員代表に就任されたからこそ実現しました。

ネパールの政情は楽観視出来ない状況ではありますが

こうして市民サイドで小さな幸せの生活支援が出来ることを大切にしたいです。





ホームページ作成 五十嵐園子
ホームページアドレス http://laligurans.com/
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