ラリグランス通信(つうしん) 114号

                    ** 2015/02/10 発行 **                   


                   ☆  寒さにめげず咲き始めた寒あやめ ☆      2015.2. photo by sonoko



暦の上では立春も過ぎました。

実際には一年で一番寒さを感じる時です。

それでも庭には水仙やクロッカスが芽を出し梅の蕾も開き始めました。

春はもう一息と希望がつのる今日この頃です。

ネパールでも一番寒い時。

カトマンズの日中最高温度だいたい13度前後、最低温度が2度前後とか。

そして毎年のごとく停電が12時間です






目  次 ( content )

 1
ネパールからの報告
 2 ラリグランスクラブ日本での活動
 3
あ  と  が  き
 



1 ネパールからの報告

 奨学生達の様子


ラリグランスクラブからのサポートを受けて勉学に励んできたアシャ(16歳)とアヌプ(14歳)姉弟(通信24号参照)。勉強熱心なアシャは去年LSG試験にも見事に合格し、自立の道を目指して専門学校で勉強を続けています。

 ところが弟のアヌプは当初から勉強に集中出来ず心配していましたが、とうとう勝手に退学し家を飛び出して、バスの車掌をし始めたそうです。

 家には帰らずどこで生活しているのか姉のアシャも知らないそうです。

 14歳(日本では中学2年)。学校を辞めるなんて。彼の人生はこの先どうなるのでしょうか?

 姉にも相談せず彼が選んだ道。私達は何のすべもなく見守るだけです。

 他の奨学生達は最終学期を迎え進級テストのために全員一生懸命に勉強をしています。ネパールには落第制度があるので熱心に勉強します。アヌプは去年落第し別の学校に転校させてあげたのですが、、そのことも勉強をやる気をなくした一因になっているかもしれません。

 差別と貧困に立ち向かうためには、教育が一番大切です。そのためにラリグランスクラブがサポートをしていますが、サポートを受ける本人と家族が<教育こそ命>という強い自覚が必要です。

 両親の愛を知らないで育って、唯一の味方のお祖母ちゃんも去年亡くし、厳しく賢いアシャおねえちゃんとの二人暮らしはキツかったのかもしれない。

彼にとってラリグランスクラブの支援は何だったんだろうか?

毎日何を考えて生きているのだろうか?何ともいえない考えさせられる悲しい出来事だった。


  ネパールの政情

ネパールの政情は再び混乱し始めています。

2001年5月の王族惨殺事件のあと王位を引きついだギャネンドラ国王の専制・悪政に怒ったテロ集団マオイストの盛り上がりをうけて、2005年に総選挙が行われ、マオイストが政権を握り共和国となりました。

 ところが権力を持ったマオ派は私利私欲に走り政治は混乱し大統領失格、首相の度重なる交代などで政治は停滞しました。

 ようやく
20134月に新しい暫定的首相が各派からの推薦で決まり、秋の総選挙が行われ再構成となるはずだったのですが、捗らず、2015年1月22日に新政府が動き始めるはずだったのがまたもや失敗に終わりました。

  写真は大荒れの国会会議場です。

3月末に今年もカトマンズに視察に行きますが、混乱していないことを願います。

 地域で活躍 モティ ギミレ さん


ラリグランスクラブのスタッフ、ネパール支部長のモティ・ギミレさんは、地域発展のための活動も活発にされています。

地元の人々からの要請を受け5~6年前から地域の組合長をされていますが、この度、彼の故郷のパルパ地方(ネパール西部)のカトマンズ地域組合の事務局長に任命されました。

何よりも彼の誠実な性格と、ラリグランスクラブのスタッフとしてボランティア活動を続けてこられた経験が、地域の人々からの信頼を得、、地域のため、ひいてはネパールのための礎になっておられることが目に見えて嬉しく、心から彼を応援し、共に活動できることを誇らしく思っています。





          



             2 日本でのラリグランス活動


1 2015年度ともしび助成金申請


  ラリグランスクラブの運営資金は、活動に賛同して下さる方々からの寄付金とバザー売上金から成り立っています。

  寄付金のうち、公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金は、ラリグランスクラブの国内での活動経費のみに使用されることが指定されています。

  そのため、皆様からの寄付金は全てネパール現地での支援活動に当てることが出来ます。

  毎年、助成金の使用明細を全ての領収書とともに提出し、それと照らし合わせて導き出した来年度の助成金の申請をします。

  ラリグランスクラブ広報のために使う諸経費、バザー開催のための諸経費、講演会や勉強会経費などの殆どを、コープともしびボランティア振興財団から支援して頂いています。

  1月15日までに2015年度の申請書を提出し、4月10日までに2014年度の活動及び会計報告書を提出しますが、所定の用紙に手書きで書かねばなりません。

  会計兼副代表の事務能力抜群の久堀洋子さんと、私とで何度もチェックしながら作成します。

  1月9日に申請書を仕上げ投函することが出来、先ずは一安心。助成申請金の全額認められることを願っています。

  本年度も昨年と同じ約11万円を申請しました。


                  


  2 阪神淡路大震災 20年 メモリアルイベント

   * 1月16日。神戸アイライト協会主催の阪神淡路大震災20年メモリアルイベントに、久堀洋子さんと参加しました。   

 神戸アイライト協会< http://eyelight.eek.jp/ >
見えない、見えにくい方のサポートをする地域センターを目指しています。ご本人、ご家族、医療福祉関係者等からさまざまな相談に対応しています。

   * 視覚障害者の音楽家高尾美智子さんの歌とピアノのミニコンサートと歩行訓練士の中村透さんの実際に体験されたことを踏まえての「震災支援を通じて感じたこと」という講演でした。

   * 1995年1月17日に起こった震災で亡くなった方への追悼と鎮魂を込め、今後の災害で視覚障害者の方達への支援のあり方など考えるイベントでした。

   * ネパールの視覚障害児支援活動にも通じる意義のある講演で参加してよかったです。



 3 KSC(神戸シルバーカレッジ英語点字グループ)とLSG(視覚障害児)の絆

1月21日に、神戸しあわせの村シルバーカレッジのKSC(英語点字講座)の前代表大山様と本年度新代表糟谷様とにお会いし、ラリグランスクラブとの本年度の交流について相談しました。

年度末視察旅行にあたり、今年も点字本の寄贈を受けられることになりました。。

「クマのプーさんと」と、KSCの授業で作成された何冊かの短編本を贈呈していただく予定です。。

毎年、視覚障害児童が喜び役に立つものを頭に描いて選ぶのに試行錯誤を繰り返していますが、CDを聞きながら点字をなぞるというのが、さらに楽しく勉強にもなるのではないかと気づきました。

それで、CD付きの英語の本を点訳していただけないか提案しました。

KSCでは、物語ではないけれどノーベル平和賞を受賞した少女マララさんの演説の点字翻訳を考えておられるというので、来年度はそれを持参できるかもしれないということになりました。

今春のためにCD付き英語の本は、なかなか見つからず、やっと見つけたのはオスカー・ワイルドの、「The Importance of Being Earnest]という喜劇の台本でした。

点字翻訳は間に合わず聞くだけになりましたが、せっかく用意したので持参することにしました。

KSCさんには、英語点字訳本の寄贈だけではなく、バザーで商品の販売にも絶大な協力をしていただき心より感謝しています。

 

 ネパール商品販売ご協力


    年明けて早々、お世話になっているDOLITTLEさんに商品を持参しました。  


    オーナーの池本さんはネパールの教育支援活動にも関心をもってくださり、ラリグランスクラブのチラシを置いてはいかがですかとおっしゃって下さったので早速案内書を作り置いていただきました。

    ブログにも商品の写真がアップされましたので見てください。
   

   寄付金のご協力

     太田治子様   山縣晴代様  匿名希望者様 1名

2014年4月から2015年3月までの支援金及び商品売上金は、
2015年度のネパール活動に活用するためにプールします。
ありがとうございました。





3 あ と が き

通信114号は更新が遅れお詫び申し上げます。

年度末のネパール視察旅行は3月27日から4月6日に決まりました。

そのための準備を初めています。

次回通信では、視察旅行のスケジュールなどをお知らせします。

毎日寒い日が続いています。皆様身体に気をつけてください。






*ラリグランスクラブは寄付金(きふきん)とバザー(など)売上金(うりあげきん)のみで活動(かつどう)しています。

   *LSG(視覚障害児寮)の運営が始まり、寮の維持(借家代、寮母さん給料、光熱費、寮生の食費)に、年間60万円ほど経費が増えました。

   *日本での事務経費は公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金で賄うことが出来、
皆様方からの寄付金とバザー売り上げ金は全てネパールでの教育支援活動に使うことが出来ます。

   *スタッフ一同バザー活動に頑張りますが皆様方(みなさまがた)(あたた)かいご寄付金(きふきん)をこれからもお(ねが)いしたいです。


ゆうちょ銀行 総合口座への振込み

ATMによるゆうちょ銀行口座間の振込み手数料は無料です。
窓口で郵貯口座からの振り込みは手数料140円が必要です。
領収書の発行は出来ません。

   記号14360 番号68422691 

   名義 : ラリグランスクラブ 
  
   口座の種類 :普通口座

ゆうちょ銀行 振込用紙を使っての振り込み

メッセージを書くことが出来ます。
住所氏名をお書きください。領収書を発送いたします。

申し訳ございませんが振込み手数料が必要です。

(窓口での振り込み手数料:3万円未満120円・3万円以上330円)
(ATMからの振込み手数料:3万円未満80円・3万円以上290円 
  振り替え口座番号 00960-7-244821

  名義 :ラリグランスクラブ

ホームページ制作   ラリグランスクラブ代表 五十嵐園子

トップページへ