奨学制度発足

2006年度より奨学制度を発足する事が出来ました。
奨学生は5人に決まりました。
1年生が4名。3年生が1名です。
1年生のためには10年。3年生のアヌプのために8年。SLC合格を目指して見守りながら教育支援をします。

奨学生の紹介。

1.Shilisti Mijar (シリスティ ミジャル) 通信23号 参照

2.Shilu Ghising (シル ギシン)  通信23号 参照

3.Anup Thapa (アヌプ タパ)

* 6歳。今年から小学校1年生。去年のPre-Schoolの学費は滞納で今年からシリステイと同じ私立校に転校。
  母は2005年12月にアラブに行ったきり音信不通。父は4年前に他の人と結婚。
  祖母と姉の3人で暮している。
  家は1部屋で台所用品や衣服が散乱していた。
  祖母は元気がなく10歳の姉と近所の人が世話してくれる。
  3年前に病死した祖父が軍の仕事をしていたので月2000ルピー(3300円)が国から祖母に給付される。食べるだけで精一杯の生活である。

4.Asha Thapa ( アシャ タパ)

* アヌプの姉。10歳。3年生。大変成績優秀。学年で6番だった。
  ハキハキして元気に対応していたが母のことを聞くと急に涙を流した。
  制服をオーダーするためにモティさんが姉弟をバイクに乗せ買い物に連れて行くと二人とも大喜びだった。
  バナナを買って上げようかと尋ねるとバナナより本が欲しいと言う。
  生活が困難で家に帰ってから勉強が出来ないのが問題である。

写真は右からアシャ・アヌプ・おばあちゃんです。

5.Bishal Tamang (ビシャル タマン)

*7歳。今年1年生。プレスクールでは成績は良好。
 父はマレーシアに出稼ぎに行ったきりで両親は離婚。
 母はパンの袋詰めの仕事をしている。月1100ルピー(1800円)の収入。これではとても生活は出来ず隣に住む叔母に頼っている。
 叔母には夫がマオイストに殺されたため月に2500ルピー(4000円)の給付がある。しかし3人の子どもがいるので甥のために中々手がまわらない。


写真は右からお母さんビシャル君叔母さんです。

本年度教育支援

一人あたり
1・Addmision Fee(進学許可費) 850ルピー
2.月謝 280ルピー(1年分 3360ルピー)
3.試験費 250ルピー
4.初年度学校必要経費 1000ルピー
5.教科書 970ルピー
6.制服  1300ルピー
計7730ルピー(13000円)

クラブでは一人あたり年間15,000円と見積もっています。奨学金としては年間150,000円の予算を計上しています。
上記は1年生のシリスティちゃんの場合です。これから学年が上がる度に諸経費は高くなるので多めに予算をとっています。

ネパールでは小学校5年生までが義務教育で公立校では授業料・教科書代は無料です。しかし奨学生は原則として私立校に通います。理由はSLC合格を目指しているからです。シルちゃんの他はプレスクール(私立のみ)に通っていたのでそのまま私立校に進学しました。
シルちゃんはプレスクールに通っていなかったので公立校から始めます。成績が上がってくると私立校に転校させます。
どの家庭も生活は食べる事さえ困難な状態ですが、保護者の方はみな「学校に行かせていただけるだけで幸せです。」とおっしゃっていました。


識字教室発足

準備していた識字教室が開設できました。
1.場所:ラリグランス保育園
2.教師:Manju先生。(ラリグランス保育園の教師。識字学級で教えた経験がある。)給料は保育園の給料と照らし合わせて適切な額を考慮。
3.生徒:主にラリグランス保育園の園児の母親と近所のお母さん。24歳から35歳の8人。
4.教材費・授業料全て無料です。

お母さんたちの嬉しそうな顔を見てください。鉛筆の持ち方から教わるお母さんもいます。読み書きが出きることは即生活力がつくことに繋がります。
お母さんたちが楽しみながら学び励みになる様にテストを頻繁にし小さな賞品を準備します。


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