ラリグランス通信 155号
* * 2019/06/28* *

        シバプリ国立公園森のなかのホテル  photo by  Moti  2019年5月10日
左の巨木ヒマヤラ杉は三角錐型。通称クリスマスツリーと言われています。
          


                   

近畿地方も梅雨に入りました。

あじさいが雨の恵みを受け輝いています。

大阪はG20の始まりで警備で大変な様子。

土砂災害防止にも手抜かりのないように願いたいものです。




目  次 ( content )

 1
ネパールでのラリグランス活動

 2

日本でのラリグランス活動
 

 あ と が き





  

1 ネパールでのラリグランス活動

   

  
ラリグランスの仲間たちとの交流 5月10日

               report by Yoko Kubori      (
photo by  SONOKO
         
  1 ラリグランスクラブの仲間たちとパーティ―

 


私たちがネパールに着いた翌日、5月10日、現在奨学金のサポートを受けているメンバーと、過去に受けていたメンバーと家族が集まり、「シッタルダレストラン」でパーティをしました。

 総勢24名で賑やかで楽しく充実した集まりになりました。




 パーティ開始、まずは自己紹介から

 今年も司会は、LSGのマニシャとスナ。

*ビシャル




12年生
。ホテルマネジメントを働きながら勉強中。将来は外国で働きたいとのこと。

特に日本に行ってみたい。

弟は10歳になり、母親は屋台をレンタルして、パニプリのお店をしているそうだ。

(ラリグランスからのサポートは終了。)



*シリスティ

 マスターコース2年目。プレスクールで教師のアルバイトをしている。

 仕事にも慣れてきて、将来教師になりたいと話していた。

 心配されていた心臓疾患も良くなり、体格もどっしり落ち着き、テキパキと会場の手伝いをしていた。

 (ラリグランスからのサポートは終了。)

*スワニー 


2015年震災罹災者。
 
9年生。ダンスが大好きなので、将来ダンサーになりたい。

 去年は父親と弟。今年は母親と弟とが参加。

(ラリグランスのサポートは継続中。)





 

*シャルミナ(視覚障害

 3年前より晴眼者の公立の小学校で教師をしている。算数、国語、理科を教えている。

 今では授業に工夫を凝らし、楽しくやれるようになってきた。

 教師志望のスナ達ラリグランス後輩の良きアドバイザー。

(ラリグランスのサポートは終了。)

*アニタ (視覚障害者 )    

 12年生を終え、マスターコース3年生。                 

 先日、学年末成績結果が出て、33人中パスしたのは7人で、そのうち女子はアニタだけだった。

 勉学に意欲がある。

 (ラリグランスからのサポートは継続中。)

*ジワン (視覚障害者


アニタの弟。昨年まで、LSG(ラリグランス視覚障害者寮)に寄宿していたが、現在、就職が決まり友人と部屋をシェアしている。

マネジメントの勉強も続けている。

(ラリグランスからのサポートは終了。)

 就職先は「Nepal Raibar」というOnline Newsの会社で、インタビュアーとして働いている。

モティさんにラリグランスクラブのことについてインタビューを申し込み、帰国前の22日、私達も加わりインタビューを受けた。

後日ネットにアップされた。



*マニシャ (視覚障害者)*スナ (視覚障害者)*アスミタ (視覚障害者

写真左からアスミタ、マニシャ、スナ(3人仲良し、同じカレッジに通う。寮母のブスパさんのお見立てで素敵なファッション。ブスパさんの娘のクリパによるメイクもバッチリ))

スナ : 12年生。コンピューターの勉強をしている。サキソフォンも習っていて、趣味は読書。

アスミタ : SEE(10年生終了検定試験)で+Aの最高成績をとり、Mangal  Secondary School(スナ、マニシャと同じ学校)のマネジメントコースで勉強中。

最近レポート「キルティプルのチョバール村の社会的変化と出稼ぎの実態について」作成。(通信152号参照

将来は、色々な場所を調査する仕事をしたい。


マニシャ :12年生。将来は心理学の勉強がしたい。
       最近、レポート「村や街における文化風習のへ遍歴と若者の状況」作成。(通信152号参照)


(3人のラリグランスからのサポートは継続中。)


 *アヌプ *アシャ
(写真・左が弟アヌプ右が姉のアシャ)

アヌプ :

   14歳で勉強を放棄。ラリグランスサポートを中止する。

   遊びまくって、バスの車掌をして稼いでいたが、良い仕事に就くには、SEE試験(10年生終了検定試験)をクリアしないと駄目なことを自覚し、SEE試験を受験するため勉強したいとクラブに願い出たのでサポート再開。

  SEEコーチングスクールに通い、めでたく試験をクリア。現在は11年生になった。


 (ラリグランスからのサポートは終了。)


ひところ生活も乱れ姉弟険悪な仲だったが、今ではこんなに仲良くなり勉学に励み嬉しい

久々にパーティに参加。

 

*アシャ : カレッジのマネジメントコースで働きながら勉強中 (ラリグランスからのサポートは終了。)

*マドウ (視覚障害者)

 
なんと視覚障害のボーイフレンドを伴って参加!名前はロビン。

参加者のことなどロビンに説明している様子がとても自然で微笑ましい。

マドウは歌手になるべく勉強中。小さな音楽会などに出演している。

オーディションにも挑戦中しているそうだ。


(ラリグランスからのサポートは終了。)






  

   ランチタイムとパフォーマンス

 晴眼者の子供たちや大人たちが、さりげなく視覚障害の子供たちをサポートしている様子が、とても自然で嬉しい!

LSGの寮母さんのプスパとその娘のクリパは、LSGの子供たちに声をかけながら、お料理の説明や飲み物の希望を聞いている。

ビシャルはジワンのお皿に食べ物を取り分けて、笑いながらおしゃべりしている。

マドウとロビンは顔を寄せ合って話しながら、すっかり2人の世界を楽しんでいる。

子供たちの良く食べること!モモや春巻き、チョウメンやツッパなどが追加され、大きなペットボトルのコーラやスプライトがテーブルをいきかっている。

 彼らはもう子供ではなく大人に近づいているということなのだろうか?

マドウの素晴らしい歌と、スワニーの妖艶なダンスで、会場はすぐに大盛り上がりでした。

最後に、シリスティのお母さんからのお話。

    
「家は貧しく、シリスティが心臓の病気で苦しんでいた時、ラリグランスクラブにサポートしてもらいました。

モティさんはまるで親のように親身に相談に乗ってくれました。

娘の病気の治療をしてもらい、勉強も続けることができました。

娘は教師になりたいという目標をもって、日々頑張っています。本当にありがたく嬉しいです。」





 2001年に始めた教育サポートも今年で18年目。

  自立して仕事を持つ卒業生も増え、社会でしっかり活躍しはじめています!

  今日は出席できなかった、ルースも准看護婦をしています。

  こんな先輩に続け、とばかりにクラブのメンバーたちは学力を付けて、それぞれ目標をもって、自立の道を歩みだしています。

  18年前はこんなことが予想できたでしょうか?微力だけれど、サポートを続けてきたこと、本当に良かったと、思わされた1日となりました。

 

 

   2  LSG(ラリグランス視覚障害児寮) を訪問して

 5月13日、モティさんの息子のアキオ君と私たちで、LSGを訪問しました。

  SLGに到着すると、マニシャ、スナ、アスミタ、寮母さんのプスパが待っていてくれました。アニタとプスパの娘のクリパは学校に。

まず、マニシャとアスミタのレポートの話。(通信152号参照)レポート作成はどんな風に取材して、どんな風に記録したか?など聞きました。二人共実際に村を訪れて取材したとのことです。

アキオ君が、スマホに、私たちの日本語質問をネパール語翻訳で入れ、彼女たちのネパール語の答えを日本語翻訳で音声で聞けるように設定してくれました。そのおかげで子どもたちと意思の疎通がこれまでになくとてもよく出来ました。

 スマホの威力を見直し、日本語翻訳のレベルが高いのにも驚きました。


 この日のLSG訪問の一番の目的「盲目のクライマーエベレストに立つ」エリック・ヴァイエンマイヤー著海津正彦訳の英語点字訳本を贈呈することです。

 
 五十嵐さんが日本語の翻訳本を読んで感動し、是非、SLGの子供たちに読んでほしいと思い、KSC(神戸シルバーカレジ)英語点字グループに頼みました。

  彼らはすぐに原本を入手して、点訳に取り組んでくださいました。

なんと2年間がかりとなり、点字本10冊になりました。ネパールに行くまでに出来上がるかな?と心配しましたが、何とか間に合いました。

  

本を手渡したところ、驚いたことに彼女たちは、そのクライマーエリックのことを知っていました。学校で教わったそうです。でもそれを本で読むことが出来ることを大変喜んでくれました。

 まずスナが待ちきれないように読み始めました。指の動きが速い!

  次にマニシャが五十嵐さんが持参した英語本に目を近づけて読み始めました。

 それで、スナが点字本、マニシャが英語本の同じ箇所を同時に読んでもらいました。

 なんとも珍しい、素敵な光景!でした。

 アスミタは英語本の上に分厚いレンズの拡大鏡を置き読み始めました

 マニシャとアスミタは全盲ではなく、弱視のようでした。

感動的な場面でした。寄付をしてくださった神戸シルバーカレッジの方々に嬉しい報告が出来ます。

 



            



2 日本でのラリグランス活動


  チャリティーバザーのための商品カタログ作り

    今年仕入れた商品と、支援者の手創り品のカタログを作りました。

    60種目ほどあります。

    

    下記のURLをクリックしてください。

       https://youtu.be/IxatKDig95w


    皆様が喜んで買ってくださることを願っています。

  
  NEPANE からの お知らせ 
      
      下記のURLをクリックしてください。

        https://nepane.thebase.in/

         
        


  ご寄付御礼
  

       八巻理恵 様

     
 匿名希望者様 1名

  商品販売ご協力御礼


      
 服部やす子様 グループ

      
 藤田妙様  グループ

      バザー会場に参加できない方のために個別販売にご協力下さっています。

      ラリグランスクラブのことをご理解くださる方が増えることになり嬉しいです。
      手にとってゆっくり見ていただけるので喜んで頂いています。
       

  
いつも変わらぬ暖かいご支援に感謝いたします。

     本年2019年度の寄付金は2020年度の活動に使います。


       

                         
              

            3 あ と が き 


報告が遅くなりましたが、2019年度を迎えるラリグランスクラブの子どもたちの様子を支援者の皆様にお知らせすることが出来ました。

これからの1年。子どもたちのさらなる成長の兆しを目の当たりに実感でき、本当に良かったです。

2020年度の活動資金を集めるために夏のバザーを手始めに頑張ります。

どうぞこれからも皆様の暖かいご支援をお願い申し上げます。



       

*ラリグランスクラブは寄付金(きふきん)とバザー(など)売上金(うりあげきん)のみで活動(かつどう)しています。

   *特にLSG(視覚障害児寮)の運営のためには、寮の維持(借家代、寮母さん給料、光熱費、寮生の食費)と教育費に年間110万円ほど経費がかかります。

   *2015年6月より、震災被災児童の教育支援も始めましたので、さらに資金が必要です。

   *運営費は年間約140万円です。

   *日本での事務経費はこれまで公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金で賄ってきました。

    2018年度から助成が打ち切られました。そのため2019年度よりバザー売上げ金の一部を日本での事務必要経費に回させていただきます。

   *スタッフ一同バザー活動にはさらになる努力をいたします。

   *皆様方
かいご支援をこれからもどうぞよろしくおいいたします。


ゆうちょ銀行 総合口座への振込み

ATMによるゆうちょ銀行口座間の振込み手数料は無料です。
窓口で郵貯口座からの振り込みは手数料140円が必要です。
領収書の発行は出来ません。

 記号14360 番号68422691 

 名義 : ラリグランスクラブ 
  
  口座の種類 :普通口座

ゆうちょ銀行 振込用紙を使っての振り込み

メッセージを書くことが出来ます。
住所氏名をお書きください。領収書を発送いたします。

申し訳ございませんが振込み手数料が必要です。

(窓口での振り込み手数料:3万円未満120円・3万円以上330円)
(ATMからの振込み手数料:3万円未満80円・3万円以上290円 
    振り替え口座番号 

    00960-7-244821

  名義 :ラリグランスクラブ

ホームページ作成   ラリグランスクラブ代表 五十嵐園子

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