2008.4.15.発行
ネパール視察旅行を終えて。
W.E.P.のあるダリコット村 撮影SONOKO
ネパールの選挙は平穏の内に終わりました。
結果はマオイストが第1党に踊り出ました。
これまでの王制維持派はすべて敗北。
新しいネパールの門出です。
これまでマオイストはテロ集団として非難されていましたが
国の軍隊・警察がそれ以上の殺戮を行っていたことも事実です。
マオのトップのプラチャンダによる武力に頼らない叡智と決断あるに治世に期待を寄せる他はありません。
目 次 | |
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1 | 教育プロジェクト |
2 | W.E.P.(婦人識字学級プロジェクト ) |
3 | 編物プロジェクト |
4 | ラリグランス保育園 |
5 | インドへのお楽しみ小旅行 |
6 | ちょっと愉快な話し |
7 | あ と が き |
1.コトンジュ村の子供達 報告:久堀洋子 撮影:モティ・ギミレ
去年に引き続き、スカラーシップをあげている4人の子ども達(通信24号参照 )アシャとアヌプの姉弟・ビシャル・シリスティとイベントをしました。
会場の小山に行く前に、子ども達の家を訪ねました。アシャとアヌプを訪ねるとアシャは前掛けをして洗い物。顔もふっくらして女の子らしくなり、アヌプは大きな目をくるくるさせて、にこっと笑ってくれました。おばあちゃんも去年より元気そうで、てきぱき家事をしていました。
ビシャルは、すっかり背も伸び、背筋をぴんとして、自信にあふれている様子でした。
シリスティはやっぱりはずかしがりやさんで、お母さんにひっついていましたが、ちょっと顔色も良くなり、背ものびたようです。
子どもにとって1年間の成長はめざましいものですが、どの子どもも、私たちに向ける笑顔が優しくなって、嬉しくなりました。
子ども達4人と、近所の子ども達、ビシャルのいとこ達3人、ビシャルのお母さん、おばさん、おじさんとシリスティイのお母さんと多人数になりました。小山のお寺の境内では、散策に来た人達が何がはじまるのかな、と興味津々で私たちを見ていました。
まずはゲーム「フルーツバスケット」です。前の晩モティさんの息子のキオ君が果物の絵を描いてくれたカードを胸につけます。絵の下にapple,orenge,banana,とかいてあります。みんなは石の上にチョークで書いた輪にはいります。輪は1つ足りません。輪に入れなかった鬼は真ん中で、「バナナ」と言ったらその名札をつけた子は違う輪に入らなければなりません。「フルーツバスケット」と言われたら全員動きます。3回鬼になったら罰ゲームです。
お尻を叩くまねをしたらみんな大笑い!何回か練習して、本番!
まず4歳ぐらいの女の子が罰ゲーム。何とおしりくねくね手はぐるぐる、踊りがうまーい!みんな大笑い、やんやの喝采。これをきっかっけに罰ゲームになっても、誰もいやがらず、歌を歌ったり、踊ったりしました。
次は、「ハンカチおとしゲーム」です。大人たちもはいって輪が大きくなりました。アキオ君が鬼になってやり方を示すと、「うん、うん」とみんなしって居るようですぐゲームが始まりました。子ども達はいつも後ろを注意して、ハンカチに気づいて、走ります。ところが大人達は気がつかず・・・。子ども達は大喜び!子ども達は大人達をねらってハンカチを落とします。なかなかやります!大人達は完敗でした。
次は「おやつタイム」「レッサム ピリリ」の歌を歌いながら、右側の人にキャンディーを渡して、歌が終わったとき持っているのが自分のものになると言うもの。これは大混乱!左側にいる人に渡したり、リズムを無視してどんどん渡すので、一人に沢山キャンティーがあつまったり、なんにも来なくて半べそになったり。特に大人達がわかってない!何回も練習して、やっと各にキャンッディーがいきわたり、やれやれ!
最後はキャンティーを食べながら「質問ゲーム」です。
袋の中に、沢山質問を書いた紙を用意しました。
「あなたのベストフレンドは誰ですか?」「サンギータです」
「学校の休み時間は何をしていますか?」「お友達とおしゃべり」
「あなたのすきな教科は?」「英語です」
「将来はなにになりたいですか?」「エンジニアです」
ついでに将来何になりたいか、を全員に聞いてみました。
女の子は、「看護師」「教師」「フライトアテンダント」「医師」「歌手」
男の子は「パイロット」「エンジニア」「医師」「アーティスト」等でした。
「さあ、終わりましょう」というと「まだやりたーい!」
例の女の子はダンス、大きな女の子は歌、男の子達はグループで歌、と次々出し物が続きました。
帰りはグループ全員で山を下りました。去年よりスカラーシップの子ども達同士の絆が出来ているようで、嬉しく思いました。
2.ほとんど見えないルパック君
ルパック君(通信32号参照)とは学校が春休みのため彼がお世話になっている叔父さんの家の近くで会いました。
写真で見るよりとっても幼い感じで可愛らしく愛情深く育てられいるのがうかがわれました。
今は紙上1cmぐらいに目を近づけると左眼でやっと読めるという状態です。
それでも成績は優良です。
将来のために点字の勉強を始めた方が良いのですが学校にそのためのクラスはありません。
クラブとして彼のために転校のことも考えた方が良いかもしれないと感じました。
眼も手術は不可能なのか? 近々モティさんが父親と相談することにしました。
3.マドゥさんの歌声
去年のネパール訪問で出会ったマドゥちゃん。(通信30号参照)
SLC合格を目指すスカラシィップ生として決めました。
その時歌の才能があることが分かりました。
それで校長と相談して音楽教師を雇い(サラリーはラリグランスクラブ持ち)楽器も揃えてマドゥちゃんの音楽レッスンが受けられるようになりました。
今回訪問するにあたり1年間の成果が見たいので小さな音楽会を開いていただくように頼んでいました。
ところが連絡の行き違いでそのようなイベントは行われませんでした。
でも日ごろの授業参観という感じでマドゥちゃんの歌声を聞くことが出来ました。
音楽のレッスンをするまではただ好きで歌っていただけですがレッスンのおかげで声楽が身についていることが分かりました。
当日来ていたお母さんもすっかり驚いて涙を浮かべておられました。
盲目の先生はクラッシックインド音楽を専門校で学び今も勉強を続ける専門家でした。
なのに学校側の音楽授業への理解度は少なくこれからのことはもう少しチェックが必要ということが分かりました。
4.クリシュナさんの巣立ち
クリシュナさん(通信29号参照))は無事に専門学校の最終試験が終わり晴れてHA(Health Asistance)資格保持者になりました。
現在は今村病院で研修中でした。
研修の後どこかの病院にAHの資格を生かせて就職します。
ラリグランスクラブからのスカラシップ支援は終わりました。
クラブからの支援のおかげで学校を卒業することが出来て本当に嬉しいと心から感謝してくれました。
報告:久堀洋子 撮影:SONOKO
1.授業参観
バクタブル地区ダリコット村に識字学級を作って欲しいとの要求があり、昨年9月から、識字学級が始めました。(通信35号参照)
授業は夜7時から8時半まで、22歳から50歳までのお母さん達12人ほどが勉強しています。先生はスビタ・タパさん。19歳で14年生の学生です。
授業参観の当日は、ちょっと時間を早めてもらって、6時から勉強を見せてもらうことにしました。教室は近くにある学校の1室です。この学校は電気がなかったのですが、夜の授業のため50m先の家庭から電気をひきました。このことを校長先生はとても喜んでくださり、教室を無料で貸してくれています。
私たちが訪問すると、お母さん達が既に前の方に5人ほど座っていて、ノートを開いています。教室は細長くて、後ろの方は私たちの訪問を、近所の子ども達や大人達が興味深げに座っていて、傍らには犬も1匹。電気がひかれたとはいえ、教室は薄暗い。お母さん達は7人になり、授業開始。サビタ先生はラメ入りのクルタを来ておめかししている。
まず、お母さん達の自己紹介。モティさんが「年齢も付け加えてください」というので、私は、えー!女性に年齢を聞いて良いのかな?ととまどっているまもなく、お母さんたちは立ち上がって、「ナヌ・タパ、35歳」「バクティ・ナガルゴティ、23歳」「スミトラ、45歳」ネパールの女性は年齢のことは気にしないのかな?
次に前に出て行って、黒板に自分の名前をネパール文字でかきます。横長の3人がけの机は椅子も作りつけになっているので、奥と真ん中に座っているお母さん達は机の下をくぐって黒板に。でこぼこの黒板に丁寧に1字ずつ書いていきます。書き終わったら、ほっとした表情の人、やったー!と万歳のようなアクションをする人が多く、みんな明るい!
いつの間にかお母さん達も10人になった。
次に、算数の計算問題。次はネパール語のアルファベットをみんなで唱える。英語のアルファベットを1人ずつ唱える。ネパールの1年生の教科書を使って音読。サビタ先生の後についてお母さん達がリピート。時々お母さん達がつっこみを入れていて、そのたびにみんな大笑い。私にはネパール語なのでわからない。そばのモティさんに聞くと、内容は「田舎のおじいさんとおばあさんがカトマンドウに来て、道路を渡るとき、信号を見ないで渡ったので車にひかれて死んじゃった。道路をわたるときはちゃんと信号を見ましょう」とのこと。お母さんは「信号なんて見てたら、道路は絶対渡れないよ。あほか」と言っていたらしい。言葉は分からないけど、和気藹々、活気あふれて、あっという間に1時間半がたってしまった。
「あさっては、ピクニックなので楽しみにきてね」とみんなにに言われて外に出たら、外は漆黒の闇。でも、なぜか心は温かいものでいっぱいでした。
2.お母さん達とピクニック
イベントはお昼からでしたが、お母さん達がお昼ご飯を作る様子も見たかったので11時頃に現地に着くように出発しました。
目的地の山の麓には3人のお母さん達が道案内に待っていてくれました。どんどん登りになり、タクシーがエンコしてしまうと、みんなで後ろから押しました、お母さん達のパワーはすごい!あっという間に山頂に到着。
既にお母さん達は手分けして、昼食作りにかかっていました。野菜を切る道具ツレシで野菜をどんどん切る人、薪を集めて火をおこす人、大きなお鍋で野菜を炒める人、近くに水をくみに行く人。それにしても大きなお鍋、大きなボウルのような入れ物、お水を入れるもの、食器やコップ類など、全部下から持ってあがってきたのだから驚いてしまう。色とりどりのサリーやドティを来て働く様は、壮観である。
昼食が出来るまで時間が掛かりそうなので、五十嵐さんはお母さん達にネパール語を教えてもらいました。彼女が発音するたびに、笑いがおこっていました。私は選挙のためにトラックが山をあがってきて、宣伝をしている様子をみていました。モティさんによると王制支持派とか。トラックには若い人たちが沢山乗っていて、シンボルマークのアロ(つるはし)のついた旗を振っていました。
やっと昼食。お母さん達はやせているのに金属製のお皿にごはんを山盛りにして、カレーをかけ、アチャール(つけもの)やタルカリ(おかず)をいっぱい入れて、もりもり食べています。私と五十嵐さんは、「トーレイ(少し)」といって入れてもらいました。あまりからくなくて、食べやすくてミトチャ(おいしかった)でした。お母さん達の愛情というスパイスと山のすんだ空気のせいでしょう。
やっと「質問タイム」になりました。私たちが紙の下の方に日本語で書いた質問を、モティさんが上の方にネパール語で書いてくれました。袋に入れた質問の紙を一人ずつ引きました。
「なぜ勉強しようと思いましたか?」
「出稼ぎにいっている夫に手紙を書きたかったから」
「貴女の得意のアチャールは何で、どうやって作りますか?」
ポテトとブロッコリーのアチャールで、まず野菜を洗って、きって・・・」
「貴女の得意のタルカリは何で、どうやって作りますか?」
「野菜にトウモロコシのパウダーを入れるとおいしくなります」
「勉強して変わったことはありますか?」
「道の看板が読めるようになったし、子どもの教科書が少し読めるようになったから、うれしい」
「一番楽しいときはどんな時ですか?」
「お友達が集まって、お喋りするときとお寺に行くときです」
「貴女のファーストラブはいつで、どんな人ですか?」(この質問はサビタ先生に当たったので、お母さんや私たちは興味津々!)
「両親です!」(えー、ほんと!違うでしょ?)
「本当です」(みんなではやし立てましたが、これ以上の答えはでませんでした!
「貴女の好きなアクターはだれですか?」(笑いとざわめき)
「サンザイドット」(「私も」「えー!」の反応。インドの男優らしい。)
追加の質問
「サビタ先生はどんな先生ですか?
「ラムロ(かわいい)」「ラムロ」「ラムロ」(みんな口々に)
「他には?教え方とか?」
「ラムロ!」(サビタ先生は照れ笑い!)
次は「賞状授与式」です。勉強が一番良くできた人に賞状を授与しました。モティさんが厚紙にコピーした立派なものです。ラリグランスクラブのロゴも入っています。授与されるのはナヌ・タパさん。サビタさんの2度目のお母さんです。ネパールでは継母から虐待されたりする子どもが多いと聞きますが、ナヌさんは優しそうな、知的な感じの人です。サビタ先生も実母とは変わらない愛情を注がれ育ったのでしょう。ナヌさんは昼食作りでもリーダー的な存在で、てきぱきと指示し、他のお母さん方から尊敬されているようでした。
次に出席が多かったお母さんにも賞状が授与されました。何とナヌ・タパさんが皆勤賞も1位でした。そのことは皆さんに知らせて、2位のコルパナさん、3位のバクバティさんに賞状を渡しました。コルパナさんは12歳で結婚したので、ずっと勉強がしたかったそうです。バクバティさんは4歳のしっかりした女の子のお母さん。一緒に水くみに行きましたが、ガーグリ(金属製の水を入れるもの)に水を入れて軽々と腰で運んでいました。
次はお楽しみの「プレゼント」です。
モティさんの奥さんのサンタさんと一緒に買い物にいって、お母さん達の好きそうなものを選んでもらいました。ショール、ハンドバック、財布、サンダル、バスタオルです。それらのプレゼントに番号を付けます。今回もあみだくじでプレゼントが決まります。シートの上に拡げたあみだくじをお母さん達が囲みます。くじの上部にそれぞれの名前を書きます。五十嵐さんが、あみだくじの上を赤いマジックで辿っていきます。みんな興奮してきて、あみだくじを囲む輪がだんだん小さくなり、黒い頭がくっつきそう。番号がわかり、プレゼントが分かるたびに歓声!ハンドバックが当たると、大歓声!どこの国の女性も一緒なのかな?番号の紙がついたままのハンドバックを肩にかけて嬉しそうにしている姿が、プレゼントを見せ合っている姿が印象的でした。
最後はダンスタイム。タクシーの音響設備から流れてくる音楽で、みんなでダンスを踊りました。どのお母さんも上手で、踊りなれているという感じでした。サビタ先生やお母さんの代わりに来た娘さんのデバギさんはダンスが余り好きではないとか。でも、みんなに引っ張られて重い腰を上げて、踊っていましたが、今風の若い踊り方でした。我々も断るのに一苦労。みんな佳境にはいって、いつ果てる?やら。
日もかげってきたので、重い荷物はタクシーに乗せて下ってもらい、私たちは急な裏道を滑らぬよう手を引いてもらいながら降りました。
編物プロジェクトはサンタ・ギミレさんのマネージメントが完璧で軌道に乗っています。
買ってくださる方が顧客になってきているのでさらに買っていただくには新しい製品の開発やデザインに工夫を凝らさねばなりません。
糸の種類や色が日本の店のように常時あるわけでないので追加注文が希望とおりにいかない問題があります。
ネパール訪問が毎年冬の終わりになるため毛糸の在庫が少なく店では夏の終りに仕入れるため、私達が行った時に毛糸を揃えるのには悩みがあります。
今回は日本人好みの糸をLLケープ10枚分も見つけることが出来てラッキーでした。
訪問した3月23日(日)はイースターのため残念ながら保育園はお休みでした。でも先生方は私達のために来てくださり元気な園児たちの様子をお話してくださいました。ラリグランスクラブから例年とおり1年分の保育園の家賃と給食代を計上しました。3ヶ月ごとにモティさんからプラバ先生に手渡せられます。
恒例のネパール視察旅行ではラリグランスクラブ活動から離れて必ず小さな旅行を入れています。
私達の気分転換のためもありますが美しい文化や自然に触れて現地で生活する人々をより深く理解したい気持ちがあるからです。
今年はネパールの情勢が不安定で国内で移動するのに支障があると考えインドへの旅行を計画しました。
モティさんご夫妻も参加を希望され4人で行きました。
写真は デリーのクトゥブ・ミーナールにて。(右からモティ・サンタ・久堀・五十嵐)
塔の5層のうち下3層は赤砂岩、その上は大理石と砂岩で築かれ、コーランの文句を図案化した彫刻が刻まれている。高さは72,5メートル。塔の周りにはインド初のイスラムのモスク跡が廃墟となって独特の雰囲気をかもし出している。
このように毎日朝食は公園や寺院の芝生に座ってとりました。気持ちいい〜!おいしい!最高!
行程は5泊6日。
インドの首都デリー(2泊 )→ 世界遺産のタジマハ-ルのあるアグラ → 城壁に囲まれた美しいピンクの街ジャイプル(2泊) → デリー(1泊)です。
名所旧跡についてはそれぞれが<百聞一見にしかず>でなかなか見ごたえのあるものでした。
それ以上に楽しめたことはモティさん夫妻との交流でした。
モティさんご夫妻とは毎年ホームステイさせていただき家族のように思っていたので、旅での行動・買い物の仕方などよく知っていると思っていたのが随分違って度々驚かされました。
例えばホテルでの出来事。高級ホテルではないまでも普通以上のホテルなのでクーラーが壊れていたりのトラブルに私達はガンガンフロントに文句を言いましたがモティさんたちは「それぐらいのことで、、」という感じで文句を言いません。私達は当然部屋を変えさせたりしましたがモティさんは「これでいいです」と言います。
?????
なんだかそういうことって私達が随分我侭に思えて恥ずかしくなったり、いやいや私達はお金を払って泊まっているんだから堂々とクレームをつけるのが当然よ。モティさんはインド人に対して遠慮しているんじゃない?と考えたりしました。
モティさんたちにとっては日本から帰って8年ぶりの海外旅行で結婚20周年を祝っての旅。
私達わがままオジャマ虫が貼り付いてはいましたがラブラブを再確認するいい旅だったようで微笑ましくもあり嬉しかったです。
ガンディーのようなモティさん
ある朝、家の近所を散歩していた時のことです。一人の女の人が泣きながら走ってきました。
モティさんを見ると何か訴え始めました。
女:ポリスは何処?この辺にポリスはないの?もう!訴えてやる!
Moti:一体どうしたんですか?:どうしたというのです?
女(ショールで涙と鼻をふきながら、、):聞いてくださいよ!夫が出て行ってあの家(川のそばに建てられたバラック)に女と住んでいるんですよ。やっと見つけ出して行ってみたら怒鳴りつけられ叩出されてしまったんですよ。子供が3人もいるのにこの先どうやって食べさせ学校に行かせると言うんだい。訴えてやる!
どうした?どうした?とおじさんおばさんが集まってくる。
通行人男:えらいこった。そりゃ大変だ。
通行人女:悪いのはいつも男さ。
Moti:困ったねえ。でもポリスに訴えてもなんの解決はつかないよ。
女(しゃくりあげながら):ああ、これからどうやって生きていけばいいんだよう。
Moti:ところで貴女はどこに住んでるの?
女:あっち。タメルの方。モバイルに電話ください。
Moti:エッ?モバイル持ってるの?
一同:電話を持ってるんだ。
ヒックヒック。泣きながら女:電話番号は○○だから相談に乗ってください。
Motiさん:ふんふんと頷きながら手のひらに電話番号を書く。
野次馬は頭をふりふり離れていきました。
Moti:3人の子供達可哀相ですねえ。様子を一度みてみればいいかもしれませんねぇ。
私達:モティさんてなんだかガンジーみたいやねえ。
通信41号は、ネパール視察旅行の報告でした。
この時期のネパール訪問は前年度の活動の見直しでもあり
新たに2008年度の活動をスタートする決意を促す旅でもあります。
2008年度も実りの多い年になりますように!
ホームページ作成 | 五十嵐園子 |
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