ラリグランス通信(つうしん) 117号

                    ** 2015/05/17 発行 **  
             
    

ネパール大震災 特集




2015年4月28日 photo by Moti Ghimire


2014年11月13日  photo by Maki Kobayasi
去年(2014年)11月にカトマンズ世界遺産バクタプールを訪れた時、来週外国から要人が来るということで大補修工事をしていました。
今回の地震で上部がすっかり崩壊し手抜き工事だったことが暴露ですね。




2015年4月28日 バクタプール photo by Moti Ghimire


カトマンズ盆地には7箇所の世界遺産がありますが遺産の90%が1部損壊もしくは壊滅したということです。
ネパールの経済規模の1割は観光業がうみだすということなので今後大変なことになるでしょう。

           



4月25日にネパールを襲った大地震には驚かせられました。

4月初めに訪れたばかりの(通信116号参照

世界遺産に指定されている旧王宮ダルバール広場とバクタプールの惨状が

テレビで次々と報道されたのでびっくりしました。

今回の通信117号は震災に関わるニュースです。






目  次 ( content )

 1
ネパール大震災

<モティさんからの報告

 2 日本での支援活動
3 
 あ と が き
 




 

1 ネパール大震災
 

  4月25日

 4月25日夕方、茶の間にテレビにネパールにマグニチュード7.8という大きな地震発生というニュースが入りました。

震源地はカトマンズ北西80Km。Sindhupalchouk地区。カトマンズとポカラの中間ぐらいの山手。

すぐにモティさんに電話をすると、何回目かにやっと繋がり、家も家族も大丈夫という報告を受ける。でもすぐに通話が切れてしまったので4~5時間後にかけるとやっと繋がり、ラリグランス関係者、スカラシップの子どもたちと家、LSGの建物と子どもたちは無事だと分かりました。

外国とは電話が繋がりますが国内ではなかなか繋がらず、無事ということはわかったけれど、なるべく早いうちに訪問するということでした。

余震が頻繁に起こるのでモティさん家族は近所の人々と近くの広場に避難しているということでした。


インターネットも不安定で聞き取りにくい電話での報告です。
                  
                  

 4月28日



4月28日には少し落ち着き街の様子を見にでかけました。


被害の大きかったバクタプールに向かう道路はいたるところに亀裂が入っています。


途中で人々が広場で避難しているところに出会い、ネパール人が運営している孤児院が全壊して、屋根もないところで寝ているので助けを求められました。


それですぐにテントやシートや水を届けて喜ばれました。




    







   バクタプールはネパールで世界遺産に登録されている歴史に残る古都であり一番の観光地ですが耐震のための補強はされておらず大きな被害がでました。


 (巻頭の写真を参照してください。)








                      


一方 ラリグランスの奨学生たちは電話で無事と聞いていましたが様子を見に行きました。

家が少し歪んでいましたが住むことは出来ると確認しました。
    

  5月1日~6日

救護のための資金は、ネパールソムニード(ムラのミライ)(通信107号参照リンクでも紹介)のご好意でとりあえず10万ルピーを立て替えていただき、12万円(10万ルピー)を日本の[ムラのミライ本部]に振り込むという方法で支援活動を始めることになりました。 

第2次支援金は5月14日に15万ルピー(約18万円)をネパールソムニード(ムラのミライ)から受け取る予定です。 


地震発生から10日たち、、もう心配ないということで、もっと助けを求めている人々のために活動をはじめました。

5月4日にはネパールで一番ダメージを受けたというカトマンズから95KmのShindhupalchoukに行きました。その近くのKasadeviという村にも行きました。
  

     


5月6日には、近所の人が何か出来る手助けがしたいと言われたので、バクタプールに再び一緒に行き、テントに住んでいる人に果物やジュースを届けました。

カトマンズでは店も開き始め、LSG(ラリグランス視覚障害児寮)やスカラシップの子どもたちは日常の生活が戻り、学校も来週から開校されるというので、もっと困って普通の生活に戻れない人々のために支援金を使いたいと思います。

 5月12日

カトマンズでは余震も落ちついてきて、みんな家に戻り始めました。

店も開き始め学校も29日からで開校されることになりました。

モティさんは日本からの義援金15万ルピーを受け取りにソムニードに向かっていました。

ところが、その時大きな揺れが来て立ち往生。震度7.3の余震。

直ちに家に引き返し家族と家の無事を確認。

25日の地震で斜めになった家が潰れたりして、多くの人々は又テント生活に戻りました。

 5月14日

ソムニードに15万ルピーを受け取りに行き、車に救援物資を積み込み、その足でM7.4余震の震源地ゴダリ方面にむかいました。

ゴダリはカトマンズから75Kmの中国との国境で、2009年の4月にごダリのタトパニという村にラリグランスクラブで旅行したところです。

160mある渓谷に飛ぶバンジーや温泉などとても楽しい旅でした。(通信55号参照)

    


ゴダリに向かう途中のドライコットというところから西に行くとナラ村があります。ラリグランスクラブでは、6年前、そこで字が書けない読めないで困っている婦人たちのために識字教室を開いていました。(通信67号参照)。お母さんたちは大変勉強に意欲的で1年で詩を書けるぐらいになりました。でも読み書きが出来ただけで大満足。それぞれ家庭の主婦に専念しなくてはいけないからと2年で終了。

今回の余震で村は大打撃を受け、家には住めない状況と聞きました。

ラリグランスクラブの救援という幕を車につけてモティさんは駆けつけました

村の35軒の家のために、各家に30Kgの米、塩1箱、油1缶、チャウチャウ(フライ干し米)2パックを贈りました。

ルース(クリシュナ・マヤ)さん(通信62号参照)のお母さんには米2袋と5000ルピーを贈りました。

    


みなさん、とても感謝してくださいました。


次に駆けつけた所はLSG(ラリグランス セワ グリハです。視覚障害児寮)。

ここはナラ村からカトマンズ市街地を挟んで南西90Kmぐらい離れています。

 皆元気で建物も大丈夫と聞いていましたが、屋上の建物が壊れ、玄関の壁に亀裂が入っていました。
  

家主のスニルさんの家は崩壊しLSGの2部屋に家具が運び込まれていますが子どもたちの生活には支障はありません。

でも家主さんのためになんらかの援助が必要でしょう。



 国の政情も不安定、国民の生活も貧しいネパール。そんな問題を抱えたネパールを襲った未曾有の大地震。

この先どうなるのか想像もつきません。

明るい未来になるとはとても思えません。

国際医師団、ジャイカやユニセフ、赤十字など、大きな公的災害支援グループも動き出しています。

ラリグランスクラブでは支援が行き届かない人々、私たちが関わってきた人々の生活をいくらかでも支援するために、皆様方から寄せられた義援金を有効に使いたいと思っています。

今後の支援については、掲示板ブログや次の通信118号でお知らせします。


       

 2 ラリグランスクラブ日本での活動

 ネパール大震災への 義援金

大きな組織へ義援金を送るのも意義があると思いますが、小さくても確実に目に見える支援をしたいと思ってラリグランスクラブに義援金を任せてくださる方からの寄付金が集まっています。

集まった義援金をネパールでルピーに換算し立て替えてくださっているネパールソムニード(ムラのミライ)さんにも心からの感謝です

5月15日現在、寄せられた義援金は542,000円で、その内30万円が上記の報告のように活用されました。

ラリグランスクラブネパール支部長のモティ・ギミレさんが、状況を見ながら寄付金を活用し支援活動を続けます。

国際救助隊や政府からの救援の恩恵が受けられず、途方にくれている人々の支援を素早くしています。

今後の支援活動としては、現在連絡の付かない視覚障害者寮の卒寮生(シャルミナ、ルパック、マドゥ達)の家庭、以前識字教室を開いたコトンジュ村の人々、バニヤタール村のディリさんや編み物のマンジュさん、LSG寮の家主さんの家やLSG近辺の住宅などの支援に役立たせます。

今後もネパールの復興に関心を持ち見守ってください。

  義援金にご協力くださった方(5月15日現在)(順不同)

 ★廣瀬雅子様   ★川越明美様  ★山縣晴代様  ★増田えいこ様 

 ★
北原暉代子様  ★一谷治子様  谷口郁子様 ★松田徳子様 

 小林聖心同窓会グループ(大西千恵子様他)     ★ 川勝宏子様 

 ★
池田寧子様  ★所明子様   久堀一也様  ★林谷みどり様
 
 森山雅代様  小山忠男様 梶田雅子様   竹下亘様

 浦本景子様  ★ 伊藤安子様

 匿名希望者様 4名様


 ネパール商品販売購入ご協力
  
  DOLITTLE さん  神戸岡本店 手作り雑貨店

  BAGUS さん    芦屋夙川店 アジア民芸店

  箕面カトリック教会グループ (藤田妙様)

  小林聖心同窓会グループ (大和幸子様)

  千里カトリック教会グループ様

 




3 あ と が き

楽しかった前通信116号から急転直下、危機の報告となりました。

4月1日に旅行で泊まったボテカウアー村のホテルも潰れたとのことです。

この度ネパールソムニード(ムラのミライ)さんに、義援金建て替えでお世話になりましたが

ムラのミライが目指しておられる、【弱者が自力で立ち上がることへの支援】にまわることが大切だと思っています。

ラリグランスクラブに託してくださった義援金を、現地の被災者の方々が立ち上がれるための救援活動に役に立たせるようにがんばります。

皆様方のご厚情に心より感謝いたします。






*ラリグランスクラブは寄付金(きふきん)とバザー(など)売上金(うりあげきん)のみで活動(かつどう)しています。

   *LSG(視覚障害児寮)の運営のため、寮の維持(借家代、寮母さん給料、光熱費、寮生の食費)に年間60万円ほど経費が増えました。

   *日本での事務経費は公益財団法人コープともしびボランティア振興財団からの助成金で賄っています。
    皆様方からの寄付金とバザー売り上げ金は全てネパールでの教育支援活動に使うことが出来ます。

   *スタッフ一同バザー活動に頑張りますが皆様方(みなさまがた)(あたた)かいご寄付金(きふきん)をこれからもお(ねが)いしたいです。


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ATMによるゆうちょ銀行口座間の振込み手数料は無料です。
窓口で郵貯口座からの振り込みは手数料140円が必要です。
領収書の発行は出来ません。

   記号14360 番号68422691 

   名義 : ラリグランスクラブ 
  
   口座の種類 :普通口座

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  名義 :ラリグランスクラブ

ホームページ制作   ラリグランスクラブ代表 五十嵐園子

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